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アクティブノイズキャンセレーション(ANC)ヘッドホン/イヤホンの性能評価の方法として、ヘッドアコースティクス測定データベース ”HQS-ANC-Headset“ を用いたテストをご紹介します。 |
”HQS-ANC-Headset” は外部ノイズに対するアクティブまたはパッシブ遮音性能や、様々な騒音環境における受聴性能を含む複数のテストにより構成されています。実際のテストは実験室でバッググラウンドノイズシミュレーションシステムを用いて騒音環境を再現し、疑似耳と疑似マウスを搭載したダミーヘッドを介して行います。テストのデータベースは、ヘッドセット向け国際標準規格やANCヘッドセット/イヤホン向けのETSI標準規格のテスト要件を基に製品化された ”HQS-ANC-Headset” を用います。 |
バックグラウンドノイズのシミュレーションはETSI TS 103 224 に基づき、測定環境で8チャンネル再生システムを用いて実際の騒音環境と同じ音場を再現します。 |
“HQS-ANC-Headset” によるテストの主な内容は次の通りです。 |
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一般的なオーディオ品質
周波数特性、歪み、音漏れ性能等をテストします。 |
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アクティブ/パッシブ遮音性能比較
ANC機能ON/OFFのアクティブ遮音性能比較や、ヘッドホン装着/非装着のパッシブ遮音性能比較をします。 |
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トークスルー機能の効果
ヘッドホン装着状態でもアナウンスメントなど外部音声を良好に聞き取れるかをテストします。 |
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通話性能の評価(ヘッドセットのみが対象)
送話ラウドネスレーティング(SLR)、送話周波数特性(SFR)、エコー(E-MOS)、総合的な音声品質(G-MOS)を評価します。MOS は聴感テストの予測アルゴリズムによる評価です。 |
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SLR: 通話時のヘッドセットのマイク感度、即ち通話相手に適切な音量で聞こえているかテストします。SLRの閾値はヘッドセット向け国際標準規格の要件値を参照しています。 |
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SLR: ETSI ES 202 739に基づき、通話相手に伝送される音声信号の周波数スペクトルをテストします。SFRが悪いと、スマートホンやモバイル通信網がブロードバンド対応であっても、話者の音声が不自然であったり、音声が薄っぺらく聞こえてしまう可能性があります。 |
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E-MOS: 自分の声が通話相手から跳ね返り聞こえてしまう度合いを5段階評価します。 |
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G-MOS: ETSI TS 103 281に基づき、3QUEST分析メソッドにより音声信号の歪(S-MOS)とバックグラウンドノイズの混入(N-MOS)の度合いから全体品質(G-MOS)を5段階で評価します。 |
テストの結果はITU-T 勧告 P.505 準拠の品質パイチャートで表示されます。評価カテゴリーごとに等間隔のパイで示され、パイの大小で優劣が表わされます。合否ラインとの比較や複数の製品間の比較が一目瞭然です。 |
製品やコンサルティングサービスに関して是非お気軽にお問い合わせください。 |
ヘッドアコースティクスジャパン株式会社
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ヘッドアコースティクスについて
ヘッドアコースティクスは音響ソリューションと音振動解析における世界のリーディング・カンパニーです。テレコム分野では音声・オーディオ品質の測定、分析、最適化の為のハードウエア及びソフトウエアの開発やカスタマーごとの専用ソリューション、サービス提供における専門性と先駆的役割で世界的に認知されています。ヘッドアコースティクスのサービスは技術製品のサウンド・エンジニアリング、環境ノイズ調査、音声品質技術、コンサルティング、トレーニング、サポートと多岐に亘ります。ドイツ連邦共和国アーヘン市近郊のHerzogenrathに本社を構え、子会社を中国、フランス、イタリア、日本、韓国、英国、米国に展開しています。 これ以外の国々でも数多くのセールス・パートナーと連携し事業を展開しています。 |
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